EASTHIROSHIMA 2016

2016-12-30

八雲会ニュース

・『八雲会報 第59号』(12/25) →

 スピーチコンテストの奥深さ(長岡真吾)、50回を迎えたヘルンを讃えるスピーチコンテスト、八雲の子守歌(高島敏展)、八雲会の新刊書『へるん百話』梶谷泰之 著(酒井董美)、2016年小泉八雲の話題から

・第4回古代歴史文化賞「古代出雲と国際交易~日本海を往来した交易者たち~」1/15(日)、受賞講演:田中史生、特別対談

・出雲国風土記 連続講座、特別編 「くにびき神話」からみる出雲と越 1/28(土)

・古代出雲歴史博物館 先客万来 古今縁起物陳列 めでたい! 12/23~1/29

・生誕150周年企画展 「国を動かした出雲人 若槻禮次郎と岸清一」 11/25~1/22

・島根県立美術館コレクション名品選「新庄二郎が愛した浮世絵」1/2~2/6

・小泉八雲記念館「怪談 再話文学の永遠性」小泉八雲、開かれた精神の航跡 ~2017/6/11

 

2016-12-28

Winter Scenes 冬の情景

The young folks are delighted, because last night a heavy fall of snow made for us what the Japanese poets so prettily call a “silver world”. … Really these poets have been guilty of no extravagance in their charming praises of winter. …

Indeed the singular charm of Japanese winter is made by this snow --- lumping itself into grostesqueries unimaginable above the constant verdure of woods and gardens. (“Otokichi’s Daruma” from "A Japanese Miscellany" by Lafcadio Hearn)

 

うちの子供たちは大喜びである。昨夜はだいぶ雪が降って、日本の詩人たち が、いみじくもそう呼んでいる「銀世界」をこしらえてくれたからである。ま ったく、この国の詩人が冬を讃美した言葉には、何の誇張の嫌いもない。日本の冬はまことに美しい―ゆめのように美しいのである。・・・

・・・

実際、日本の冬の類いない魅力は―想像もできない異様な形をな して、森や常緑の樹々の上に降り積もる、この雪によるのである。 (『日本雑記』、「乙吉だるま」 ラフカディオハーン著、訳 村松眞一)

 

What is Yuki-Onna? Is it science or literature? To this question, Hearn’s answer was creation of a literary work. Some scholars have tried discovering the origin in the field of folklore. Yuki-Onna is an incarnation of some deity or ghost of Nature in Japan. Is it possible to find similar legends in foreign countries? Is the story a marriage between a beautiful goddess of snow and a human? I don’t know whether it is scholastic study or literary imagination, but I prefer Hearn’s fairy tale. In his essay, "Otokichi's Daruma" he talks about how 'Yuki-Daruma', or 'Snow-Daruma' is made. He says Daruma's "images are made without legs", but "the Snowman" by Raymond Briggs walks and flys with James, and leaves a scarf "lying on a pile of melted snow". We have some other poems related to winter season, for example: “Stopping By Woods on a Snowy Evening” by Robert Frost, “The Snow-Storm” by R. L. Emerson, “Winter Landscape” by John Berryman, “Snowfall in the Afternoon” by Robert Bly, etc.

 

2016-12-10

広島ラフカディオ・ハーンの会 第196回例会 12/3

主宰 風呂鞏 比治山大学 14時~

講師、井野口蕙子氏の紹介(詳しくは「第196回ハーンの会ニュース」参照)、次回のハーンの作品「飛行」(Levitation)-『影』所収、など

詩人・井野口慧子氏の講演 「極私的小泉八雲」

 

 資料-

・『旬遊HIROSHIMA』詩が生まれる場所 第二十六回ニューヨーク、第二十九回 室生犀星からマリー・E・フライ、第三十一回島根県松江・八雲村、

・作曲家ノルドグレン死去 フィンランド音楽情報センター

・エッセイ誌「R」No86 ゲスト レコードキーパー・クウォーツ雑感

・「アルケー通信」 第14号

・『Grandeひろしま』2016, summer VOL.13、『深い永遠の中へー詩が生まれる場所』、他

 

井野口氏は創作活動のほか多彩な活躍をされている。当会では他では聞けないような貴重なエピソードを交えてお話を頂いた。著作も多数ある内、お持ちいただいた著作資料にその一端が次のように紹介されている。

 

去る10月30日、左手のピアニスト智内威雄さんの演奏、ノルドグレン作曲「怪談」と、小泉八雲(1850~1904)〈衝立の女〉を朗読した。(於・五日市ライフワン221ホール)  翌日はオスカー・ワイルド(1854~1900)の〈幸福の王子〉を選び、浜崎ゆう子さん制作の影絵で朗読。(於・東広島市中央公民館)

・・・

『旬遊HIROSHIMA 2012 vol. 31』、「詩が生まれる場所 第三十一回島根県松江・八雲村 井野口蕙子」より

 

今回は、「おしどり」(小泉八雲著)を朗読していただき鑑賞した。このような音楽、絵あるいは人形と語りのコラボ芸術のジャンルは、八雲などの作品にいざなうのに聴衆によく馴染みアピールし、かなりの頻度で行われているのだと知る。井野口氏と小泉八雲のかかわりは、小泉凡氏をはじめ、出雲和紙の阿部栄四郎氏の繋がりなど多くの才人との交流によって豊かな文化の土壌がはぐくまれていると感じた。

 

2016-12-06

テーマ写真の更新:車窓から 石川県穴水湾とボラ待ち櫓

写真はのと鉄道の車窓から見える穴水湾と根木付近(?)沿岸のボラ待ち櫓。現在数か所にあるらしい。明治に能登を旅行したP.ローエルは帰国して天文学に専念した。穴水町はローエルを通じてアメリカとの交流記念に顕彰碑を建立。その説明版に「ノアの大洪水以前の(antediluvian)小屋の骨組み」、「有史以前の(prehistoric)怪鳥ロックの巣」というローエルの奇想を紹介している。最近ではファンタジー・ゲームなどに「ロック」の名が見られる。

L. ハーンのグループ研究

 

2016-11-30

八雲会のFacebookにみる最近のギリシャ・ニュース

アテネでのハーン顕彰イベント、ハーンの評伝やギリシャ語訳本への評価、ヨーロッパ初のハーン博物館があるレフカダ文化センターの意義と役割など八雲会のFacebookの投稿記事によってギリシャの今を知ることができて興味深い。

 

2016-11-22

広島・アイルランド交流会 第16回例会 広島市

11月17日(木)、留学生会館で行われた例会に出席した。小泉八雲は世界を放浪することになったが、アイルランドは多くの作家を輩出し、この国についてフォーカスしてみることもその特性を理解するのによい。イェーツやハーンの作品、公演などを通じて今日でも日本との交流は盛んである。

 

2016-11-20

日本ローエル協会金沢研究集会2016 金沢市

日本ローエル協会金沢研究集会2016が11月12(土)・13(日)日に行われ、12日の一般講演に参加。特にラフカディオ・ハーンとパーシヴァル・ローエルの関係とローエルの『能登』、『極東の魂』のことを中心にした観点から講演を聴いた。この二人が異文化に出会ういきさつや、その時何を感じ、何をしたかをたどることは、他国の人々と交流することが多い現代にも通じるテーマだからだ。

昨年のローエル協会の研究集会は松江で行われ、発表者を通じてローエルに関心を持つきっかけとなった。今年はローエル没後百年記念にあたり、研究発表の講演から更に学ぶ機会を得ることができた。

 

2016-11-19

P.ローエル所縁の地を訪ねる:能登

それは一つの出来事の場所を自分の目で見ることである。ローエルの作品「能登」にその場面が描かれている。

 

One thing, however, I was bent on stopping to inspect, cost what it might in delay or discipline; and that was a fish-lookout. . . . To gratify the wish was not difficult; for the shore was dotted with them like blind light-houses off the points. … So I curbed my curiosity till on turning the corner it came into view. As good luck would have it, it was inhabited.

We pulled up alongside, gave its occupants good-day, and asked leave to mount. The fishermen, hospitable souls, offered no objection. This seemed to me the more courteous on their part … [“Noto: An Unexplored Corner of Japan“ by Percival Lowell]

 

(和訳

しかし、私には舟が少しぐらい遅れようとも、… 是非とも見ておきたいものが一つあった。 それはくる時に見た魚の見張り台で、… 見張り台は、対岸のあちこちに、灯のない灯台のように立っていたので、私の欲望は容易に満たすことができた。

胸の中に立ち騒ぐ好奇心を抑えて、少し待っていると果せるかな、岬の端を回ると、その一基が姿を見せてき、幸いにもその見張り台の上には漁師が乗っかっていた。舟を近寄らせ「こんにちは」と挨拶してから「その櫓の上に登らせてくれませんかね」と尋ねると、櫓の上の男は心よく「さあ、どうぞ」と承知してくれた。… 「NOTO 能登・人に知られぬ日本の辺境」パーシヴァル・ローエル著、宮崎正明訳・著)

 

11月半ば、能登のこの町、穴水駅に降りると、「ぼら待ちやぐら」として地元の人たちに大事にされていることがわかった。このあたりの景色によくマッチしているように見える。私は、目の前のその写真を撮り、パンフレット、絵葉書などを手に入れた。わずかの滞在であったが、期待を裏切ることはなかった。

 

2016-11-16

テーマ写真の更新 孫三瓶と室の内池

写真は子三瓶から見た孫三瓶(右手)と室の内池(左手)。下り坂のブナ林とクマザサの斜面では風を受けなくなり、約30分で室の内の池に着く。この五峰の底から風越を通って上空に見える子三瓶をめざして登る。ガイド・パンフレットには以下のような紹介がある。

 

三瓶山に抱かれたハートのお池 “室の内池” 三瓶五峰の中心に、かつての火口に水が溜まって出来た室の内池があります。 女三瓶頂上や男三瓶・子三瓶間から眺めればハートの形に見えるんですよ! 池には放流されたコイがいる他… (『大山隠岐国立公園三瓶山 三瓶キレイMAP』より)

 

2016-11-15

神話の山を歩く Walk the mountains of the ancient myths

山歩きは健康に良い。ことわざにもある通り英語では”A sound mind in a sound body.”を思いつく。日本海沿岸のジオラマを形成するのに三瓶山と大山という二つの火山が少なからぬ役割を果たしている。中国山地に住む私たちには馴染み深い山である。この11月のはじめ、三瓶山登山を3時間にわたって楽しんだ。雄大な景色や秋の寒い天候がもたらした紅葉を眺望しながら。Sanbeyama, or Sahimeyama, the ancient name, has its magnificent myth and it adds more attractive effect to the mountain walking. We can read the story in the English version by Lafcadio Hearn.

 

Above the mountain chain on our left looms a colossal blue silhouette, almost saddle-shaped recognizable by its outline as a once mighty volcano. It is now known by various names, but it was called in ancient times Sa-hime-yama; and it has its Shinto legend.

It is said that in the beginning the God of Izumo . . . . With a great rope he dragged therefrom four islands, and added the land of them to Izumo. . . .

Now in drawing these islands across the sea into their several places the god looped his rope over the mighty mountain of Daisen and over the mountain Sa-hime-yama; and they both bear the marks of that wondrous rope even unto this day. As for the rope itself, part of it was changed into the long island of ancient times called Yomi-ga-hama, and a part into the Long Beach of Sono. [Chapter Eight Kitzuki: The Most Ancient Shrine of Japan, from “Glimpses of Unfamiliar Japan”]

 

『さんべゆめガイド』という本はさらに自然と人への関心を高めてくれる。この国引き神話は『古事記』ではなく『出雲風土記』によるとし、実際の自然の歴史と神話には関連があるかもしれないという可能性を話題にしている。

 

 島が陸続きになる様子を当時周辺に住んでいた縄文人はどのような気持ちで眺めただろうか。

 

約3700年前に三瓶山が噴火したそうで、興味深いコメントである。

 

2016-11-07

広島ラフカディオ・ハーンの会 第195回例会 11/5

主宰 風呂鞏 比治山大学 14時~

ハーンの英国バラッド、東大に於けるバラッド講義で引用したNo.20「酷き母」 など

 

2016-11-01

山陰海岸と小泉八雲の縁

八雲会のFacebook投稿記事(10/25付)のギリシャTornos Newsを通じて鳥取県、鳥取市、山陰海岸ジオパーク、ワールド・トレール・ネットワークなどのネット情報をたどり、山陰海岸と小泉八雲の縁にも言及があることを知った。つい先日「日本海に沿って」(小泉八雲作)所縁の地を旅行したばかりなので琴浦海岸周辺のことが記憶に新しい。更に突然の鳥取地震もあり、もう一度地図を開いて見て、TVや新聞のニュースに注目した。旅行中に会った人たちのことも気がかりであるが、大事無いことをお祈りする。被災地の方にお見舞い申し上げます。 山陰海岸もキティラ島もいつか歩きたいような素晴らしい景勝の地である。鳥取県公式ホームページによると、「山陰海岸ジオパークトレイルとキティラ・ハイキング・トレールが友好協定を結びました!」という見出しで写真入りの記事を読むことができる。その中にギリシャのキティラ・ハイキングのことも次のようにまとめてある。

 

 『キティラ・ハイキング』は、ギリシャのキティラ島にあり、全長約50kmのトレイルコースで、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)氏の出身地でもあり、彼の母親の生家は、キティラ島に現存し、家の前をトレイルコースが通っているそうです。

 締結式には、キティラ・ハイキング・プロジェクトのマネージャー、フィボス・ツサラヴォポロスさんにも参加いただきました。フィボスさんは、…

 

詳細:鳥取県公式サイト

山陰海岸ジオパークトレイル

 

2014/11/02

11月Easthiroshima 〈〉テーマ・テンプレート (WebdeExpress版)

 

2016-10-28

山陰日本アイルランド協会共催イベント案内 松江

○Let’s 縁 Joy Yakumo Festa 10月29日

 Kwaidan パレード 17:00、IRISH Music Live 18:00

○松田美緒Live「クレオールな夜」 11月25日 19:00

○小泉八雲朗読の夕べ「転生~絶望の淵から蘇る輪廻のしらべ~」 11月26日 18:00

 朗読:佐野史郎 音楽:山本恭司 トーク:小泉凡

詳細:山陰日本アイルランド協会ホームページ

 

2016-10-21

小林正樹監督『怪談』 ハロウィン・カレンダーに シアトル

ジャングルシティ・ニュース

小林正樹監督『怪談』(小泉八雲原作)がシアトルのユニバーシティ・ディストリクト、Grand Illusion Cinemaで上映される。10月22、24日。『2016年のハロウィンをとことん満喫!ハロウィン・イベント・カレンダー』の『ホラー映画で、ハロウィン気分を盛り上げる!』で紹介されている。

詳しくは:ジャングルシティ・ホームページ 

 

2016-10-06

〖レポート〗「日本海に沿って」の旅 9月

7月の八雲会総会の頃、一畑寺に参拝したことがきっかけで、9月の琴浦町の「鳥取の布団」(The Story of the Futon of Tottori)公演見学へとつながった。今年は琴ノ浦まちおこしの会創立10周年記念。それは結局、ハーンとセツさんの「日本海に沿って」(“By the Japanese Sea”)の軌跡をたどることになった。125年前に二人が夢幻的な(phantasmal)盆踊りを求めて旅をした時期的にもかなり違うが、下市~赤崎~八橋~(安浦~)由良というゆかりの地をなんとか訪れることができた。1泊ではなかなか全部というわけにはいかないが、妙元寺の方や琴浦町のガイドさんのお陰である。松江の八雲会との繋がりのご縁があり、小泉八雲の継承活動を地元の人達がとても熱心に取り組んでおられ、それを通じて地域の様々な文化や歴史に触れることができたと感じた(鳴り石の浜、光の鏝絵など)。当時の伯耆の国、上市に来て広重の木版画(Hiroshige’s picture-book)みたいな印象をハーンは受けた("Bon-odori")が、このあたりの景色の良さは今もあると思う。

帰路には松江の第50回スピーチコンテストとスペシャルステージを見学することができた。若者たちの元気な姿を見るのは私も活性化することになるのかもしれない。 第50回ヘルンをたたえる青少年スピーチコンテストの結果→八雲会ホームページ

 

2016-10-03

広島ラフカディオ・ハーンの会 第194回例会 10/1

主宰 風呂鞏 比治山大学 14時~

平野敬一著 『バラッドの世界』、「酷き母」をめぐって

『ラフカディオ・ハーン著作集』第7巻「文学の解釈Ⅱ」Interpretations of Literature(Vol.II)、第6章「英国バラッド」、他

 

2016-10-02

テーマ写真の更新 作品「日本海に沿って」の旅 八橋海岸

9月、私は八雲の作品「日本海に沿って」の舞台を旅した。鳥取県の日本海沿岸で、八雲が水泳を楽しんだ八橋海岸に八雲記念碑がある。また、作品以外に次のようなB.H.チェンバレン宛の書簡も参考になる。

八橋と申すところは実に閑静なそして小奇麗な街で…立派な旅館があります―磯辺の眺めは美しい…私が泳ぎに行きますと町の人達は全部海岸に集まって来て見物します。

Yabase is an extremely quiet, pretty little town, with a much better hotel … a superb beach…. whenever I go to swim, the entire population crowd the beach to look on.

(To Basil Hall Chamberlain, Yabase, August, 1891, “The Life and Letters of Lacadio Hearn, Volume 2”)

 

2016-09-15

松江・八雲会 事務局の案内 9月

・「ヘルンをたたえる青少年スピーチコンテスト」9月25日(日)松江市総合文化センター

  アトラクション「耳で読む八雲の息吹 耳なし芳一」

・ 梶谷泰之元会長著『へるん百話』新装改訂版を発行

・「八雲忌俳句会」9月26日(月)

・「小泉八雲を読む」感想文を募集

・松江市民文化祭 磯田道史講演会

・水の都松江2016 神有月まつえ文化・観光月間10月11月イベントガイド

 八雲会ホームページ

 水の都松江ホームページ

 

2016-09-12

広島ラフカディオ・ハーンの会 第193回例会 9/10

主宰 風呂鞏 比治山大学 14時~

ハーンの「蚊」 他

 

2016-08-20

〖レポート〗小泉八雲記念館見学ツアー 8/12

新八雲ミュージアム体験記。

松江、小泉八雲記念館リニューアル・オープン記念として記念館館長の小泉凡先生が、新記念館を案内されるツアーに参加した。10時から13時頃までの日程。お祝いムードから約1ヶ月して、エントランスの新しい体裁もすっかり整い、実践モードに入っている。まず前半の1時間、2階の多目的ホールで、八雲の生涯をまとめた映像からスタートし、新建物の概略、館内の展示構成、ねらい、見どころなど新情報をまじえて紹介してもらう。当地伝承の「再話」から2作品を鑑賞(朗読は俳優・佐野史郎さん、音楽はギタリスト・山本恭司さん)。展示室2でも聞ける。後半の1時間で館内を閲覧。企画展では、タキス・コレクションが見ものである。『怪談』の多くの外国語版が美しい装丁で初版本だそうだ。ハーンは大変な美術家だったにちがいない。わが家の次世代へも『怪談四代記』は良いプレゼントになると思う。

 

2016-08-08

広島ラフカディオ・ハーンの会 第192回例会 8/6

主宰 風呂鞏 比治山大学 14時~

ハーンの講演「極東の将来」を読む 他

 

2016-07-31

〖旅行レポート〗一畑薬師 Ichibata Yakushi 7/15

One day in July, 2016 a plan to visit Ichibata Temple came up to mind. It’s located in the mountain near the north coast of Lake Shinji. After driving through the railway crossing and some big stone lanterns, reaching a large parking was different from the way L. Hearn and his party walked from Kozakai, which was written in his letter to B. H. Chamberlin in 1890.

 

The little steamer --- the very smallest I ever saw --- which carries pilgrims and others from Matsue to Kozakai --- makes the trips to the latter village in about two hours. The task of climbing the mountain is not over easy.

 

Iwai Negishi, in his “Izumo ni okeru Koizumi Yakumo”, described the pilgrim.

 

當時は宍道湖の南を過ぐる汽車もなければ湖北を走る電車は固よりなかった。・・・唯一艘の小蒸気船「渡海丸」が・・・先生は小蒸気船を選ばれた。・・・

 

へるん先生は、景色の良さと、「この薬師如来は、盲人に光を与える病苦の救済者として知られ」るという奇跡的なことを自著Glimpses of Unfamiliar Japanでも紹介している。

さて、6月3日発行八雲会報58号の高島敏展さんの記事「一畑薬師の小泉八雲セット定食」を頼りに一畑寺の近くのお店で「八雲セット」を御馳走になった。最近では「ガンボ」料理の話題もあり、山陰方面にまた足が向きそうである。

○関連記事

 "目のお薬師さん"一畑薬師で味わうヘルンさんの好物料理 (11/14/2015) ー 八雲会ホームページ

 

2016-07-25

〖レポート〗新装八雲記念館を見学 7/15

松江の小泉八雲記念館が15日の記念式典に次いで16日に一般公開されました。このリニューアルでフロア拡張と一部二階建てになり、中に入ってみるとその変容に楽しい驚きがあります。充実度を増し進化発展した展示はビジュアルに反映され、オーディオも加え、今までにない世界的な広がりが伝わってきます。ギリシャ、アイルランド、アメリカなどや日本国内外とのつながりが一層深まった感があります。

記念館の図録では小泉凡館長による次のような挨拶が掲載されています。

「当館は、・・・世界各地と情報共有を行い発信します。また教育機関と連携し、未来を担う若者の教育の場として活用されることをめざしています。」

関連記事

 山陰中央新報「小泉八雲記念館装い新た」(7/15付)、 島根日日新聞「小泉八雲記念館が一新」(7/15付)

 

2016-07-17

Easthiroshima テーマ写真の更新 小泉八雲記念館リニューアルオープン記念式典

7月15日(金)記念式典で記念館館長の小泉凡氏が挨拶

 

2016-07-11

広島ラフカディオ・ハーンの会 第191回例会 7/9

主宰 風呂鞏 比治山大学 14時~

「極東の将来」ラフカディオ・ハーン 他

 

2016-07-06

○平成28年度八雲会定期総会 7/3 ○平成27年度山陰日本アイルランド協会総会・講演会 6/11

○八雲会定期総会 7/3

 松江市総合文化センター

・議事 (13:30-14:30)

・記念講演会(15:00-16:30)

 「小泉八雲研究・顕彰50年」

 講師:池野誠(八雲会理事、山陰文藝協会会長)

・交流会 (17:30-19:30)

 八雲会ホームページ

 * 会誌『へるん』2016No.53に拙稿「ギリシャ・ツアーが繋ぐハーン交流」を寄稿

 

○山陰日本アイルランド協会総会 6/11

島根県立大学短期大学部松江キャンパス

14:00-14:40 議事

14:40-15:00 ティータイム

15:00-16:30 講演会「アイルランド異界との出会い:ジョイス、イェイツそしてハーン」真鍋晶子氏(滋賀大学教授、日本アイルランド協会理事)

山陰日本アイルランド協会ホームページ

 

2016-06-30

〖レポート〗博物館で地域のことに触れる、道東旅行2016

知床博物館、交流記念館、阿寒と屈斜路のアイヌ文化の資料館などを訪ねた。地域の歴史やさまざまな文化、そして自然についても凝縮・整理して保存展示されている。それらを知るには非常にありがたいところである。地名に関するだけでも、郷土学習シリーズという冊子にしてあるので手に入れておくと役に立つ。

有名なお米の名前「ゆめぴりか」も木彫りのお店に行くと、その立体的なイメージを直に見ることができる。凹凸の手触りがある木彫は、家に置いてみると、その存在感がわかる。

 

Released from the main island to this vast area, there I see the new map of natural vegetation and geography in the boreal zone bring about an atmosphere of infinity and exoticism. Isabella Bird described her travel scenes in versatile ways, which is thought to have drawn the readers’ interest, not to mention of L. Hearn’s. Two paragraphs are shown below. They are very impressive and beautiful.

 

I am once again in the wilds! I am sitting outside an upper room built out almost over a lonely lake, with wooded points purpling and still shadows deepening in the sinking sun. … the busy clatter of the cicada and the rustle of the forest are the only sounds which float on the still evening air. The sunset colours are pink and green; on the tinted water lie the waxen cups of great water-lilies, and above the wooded heights the pointed, craggy, and altogether naked summit of the volcano of Komono-taki flushes red in the sunset. …

 

I am not yet off the "beaten track," but my spirits are rising with the fine weather, the drier atmosphere, and the freedom of Yezo. …and thinly-peopled; and people can locate all sorts of improbable stories here …adventures with bears, wolves, and salmon, the embroidery. … forest matted together by lianas, and with an undergrowth of scrub bamboo ... swamps equally impassable, … hundreds of rivers well stocked with fish. The glare of volcanoes is seen in different parts of the island. The forests are the hunting-grounds of the Ainos, … their disposition, which is said to be so gentle and harmless that I may go among them with perfect safety.

 

2016-06-22

テーマ写真の更新 知床連山

知床国立公園 知床五湖から6/16撮影

 

2016-06-21

〖レポート〗北海道紀行 道東 Travel: Eastern Hokkaido 2016

Hokkaido was the destination we were prepared for the plan to travel for these two months. Other than experiencing the big-scale land and nature in the northernmost part of our country, we had a specific purpose of seeing the place some ancestors of our family lived as pioneers to cultivate the land more than 90 years ago. In the Meiji and Edo era Takeshiro Matsuura was one of well-known explorers as well as the figures like Ino and Mamiya. Isabella Bird traveled there and wrote “Unbeaten Tracks in Japan” 136 years ago. Ten years later L. Hearn came to Japan and got a letter from B. H. Chamberlain as follows.

 

Not being able to answer off-hand your question re Uppurui and Adakai, I have written to Batchelor at Hakodate, who is the authority on the subject. You shall know his reply in time.

 

120年前、L. ハーン、B.H. チェンバレン、J. バチェラーなどの海外からの旅行家は手紙や英文ガイドブックによって情報共有しましたが、今はTV、ネットもあります。私は50年前苫小牧以来、2度目ですが、今回の場所、道東は全く未知なので地理、歴史な・・・